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こんにちは、店長の古沢です。 GTIS.ファンの皆様、お待たせしました! GTIS.経年変化レポート第2弾やります。 第1弾から3ヶ月近くが経ってしまいましたが、GTIS.ファンの皆様、お元気でしたでしょうか? お買い上げ頂いた皆様のGTIS.がどんな表情に育っているかも気になるところです。 良ければ「#GTIS」を付けて、Twitter、Instagramなどで、是非是非、教えて下さい。 さて、今回もGTIS.を製造している帽子メーカーのスタッフさんにご協力を頂き、着用サンプルをお借りしました。 今回はすべて同じモデル「0004」です。 同じモデルでも、ご紹介する3名の三者三様の被り方、洗い方によって生じてくる変化の違いが大変興味深いです。 ■目次■ ・0004について ・モデル名:0004 愛用者:帽子メーカー縫製スタッフ(男性) Bさん ・モデル名:0004 愛用者:帽子メーカー仕上げ・出荷スタッフ(女性) Cさん ・モデル名:0004 愛用者:「GTIS.」デザイナー M氏 ・さいごに ■0004について■ GTIS.の中でも飛びぬけて無骨なスタイルのワークキャップ「0004」。 新品状態だと、ドスンとしたドラム缶のようなシルエットが使い込むほどに着用者の頭の形に馴染んで、 少しづつ丸みを帯びていくのが特徴です。 14.3ozと16ozの2種類のセルビッジデニムをパーツによって使い分け、退色が進むほどにコントラストが表れてくるのも魅力。 「ザ・作業帽」といった出で立ちの0004こそ、ガンガン被って、ガンガン洗うというラフな扱いが最適なデニム帽子でしょう。 0004の詳しい商品説明は、こちらから。 ■モデル名:0004 愛用者:帽子メーカー縫製スタッフ(男性) Bさん■ こちらは、帽子メーカー縫製職の男性スタッフ愛用品です。 縫製職だけあって、普段は座り仕事がメイン。 大量に汗をかくようなこともないためか、洗濯回数が比較的少なく抑えられています。 ここ2カ月くらいで、一気に糊が落ちていき、くたっとしてきたようです。 そのせいか、少しづつ頭の形に沿ってフロントに丸みが出て、バックにもクセがついています。 画像では少し分かりにくいかもしれませんが、天井パネルとフロントパネルの継ぎ目付近の角が取れているところで伺えます。 【基本データ】 着用期間:約8カ月 着用頻度:週3~4日 洗濯回数:17回 洗濯方法:洗濯機。ネットに入れて、他の衣類と一緒に洗濯。洗剤は蛍光増白剤あり(アタック)。 干し方:室内干し。 色落ち進度は20%程度(古沢主観)。 新品未使用のものと比べると、ハッキリ退色しているのが分かりますが、それでもまだまだ真っ紺です。 洗濯回数が比較的少ないことも影響しているかと思います。 着用8カ月でこのインディゴの具合は、いかにGTIS.で使われているデニムがしっかり染色されているか分かりますね。 目立つアタリもまだ出ていません。 ネットに入れての洗濯なので、他の衣類と一緒に洗濯機で回しても、摩擦が少ないのでしょう。 革パッチはいい具合のアメ色に変化しています。 GTIS.のロゴもまだ確認できます。 後頭部に出ている折りジワのようなラインは、パッチが干渉していることもありますが、 着用者によってラインの入り方が違ったり、全くラインが入らなかったり、面白いポイントです。 デニムに、だんだんと着用者のクセが付いてくると馴染んで、ジーンズだったら履き心地、 帽子だったら被り心地が快適になっていきます。 それに伴って、デニムに対する愛着がより深まるんですよね。 デニム愛好家の皆さんが頷かれるポイントだと思います。 まだまだ、これから着用者に馴染んでくる過程という印象だった、こちらの0004。 柔らかい丸みを携えた、きれいなブルーのワークキャップに育ちそうな予感です。 ■モデル名:0004 愛用者:帽子メーカー仕上げ・出荷スタッフ(女性) Cさん■ こちらは、同じく帽子メーカーの女性スタッフの方が被られている着用サンプルです。 担当されているお仕事は、帽子製造の最終工程、縫い上がった帽子をきれいに仕上げて、梱包、出荷の業務です。 基本的には立ち仕事ですが、汗をかくような重労働ではありません。 着用頻度を見てもらうと分かる通り、業務中はほとんど被って頂いていたようです。 屋外での荷造り作業もあるため、夏場は日除けにも活躍したみたいですね。 【基本データ】 着用期間:約8カ月 着用頻度:週4~5日 洗濯回数:27回 洗濯方法:着用5カ月目までは手洗い。以後、洗濯機。洗剤は蛍光増白剤なし(アクロンなど)。 干し方:室内干し、陰干し。 色落ち進度は20%程度(古沢主観)。 見て頂いて分かる通り、着用8カ月にもかかわらず、まだ直線的なシルエットがキープされています。 まさにワークキャップのシルエット。 この垢抜けない無骨なシルエットをあえて女性の方が被るというのが、“ハズシ”が効いて素敵ですね。 特に正面から見たときのシルエットが顕著です。 元々、頭のサイズが小さい女性が被っていることで、シルエットへの干渉が少ないのかもしれません。 さらに、Cさん自身も当初はあまりシルエットを崩したくないからと、着用5カ月目までは手洗いをしていたそうです。 細やかな心遣いでデニムを育てる、こういう育成の仕方もアリかもしれません。 革パッチのエイジングもまだまだこれからといった感じです。 アメ色に変わってはきてはいますが、ロゴのプリントもしっかり確認できますし、形状もきれいな長方形です。 天井パーツもサークルの形状を保っています。 縮みもそれほど入っていない印象で、きれいに平です。 この天井パーツの形状が保たれていることが、正面からのシルエットがキープ出来ている大きな要因だと思います。 着用者の頭の形状に沿って、キュッと縮んでしまうこともあるので、そうなると正面から見たとき台形状に見えるからです。 着用者自身と被り方、洗い方、乾かし方で様々な表情に育つのも、デニムの魅力のひとつだと思います。 デニム帽子はジーンズとは違い、着用している際に摩擦が生じるような状況はほとんどないと思います。 帽子特有の折りジワが入ったり、クセでよく触る部分の色落ちが進むといったことは有ると思いますが、 基本的には洗濯時にアタリが付きます。 ジーンズでは、折りジワを付けずに履くというのは困難ですが、帽子の場合はそれが可能。 手洗いメインでケアすれば、色落ちもある程度コントロールすることができます。 もちろん、しっかりアタリを付けたいという方は、洗濯機でガンガン洗って頂いても全然OK。 より自分流の「デニムとの付き合い方」を見つけられるのが、デニムの帽子の良いところかもしれません。 ■モデル名:0004 愛用者:「GTIS.」デザイナー M氏■ 大トリは、第1弾にも登場して頂きましたGTIS.の生みの親、帽子メーカーデザイナーM氏愛用の0004です。 前回の0001B同様に、特に気を遣わず、ガンガン被って、洗濯機でガンガン洗う、蛍光増白剤も関係なしに入れるという、 古き良き時代のワーカーさながらのラフな使い方を体現したサンプルです。 画像は実物より少し色が濃く写ってしまっています(スミマセン・・・)。 アタリもしっかり付いていて、帽子でもここまでのコントラストに育つという良い見本ですね。 GTIS.に使用されているセルビッジデニムは、旧式シャトル織機で織られた、 未防縮、整理加工なしのヴィンテージデニムを再現したものです。 ヴィンテージデニムの時代を生きたワーカーたちのようにハードに使い込めば、当然撚れる、捻じれる、シルエットも崩れます。 しかし、この荒々しい色落ち、風合いこそが、GTIS.のデニムが本来持っている「アジ」なのでしょう。 【基本データ】 着用期間:約8カ月 着用頻度:週3~4日 洗濯回数:30回 洗濯方法:洗濯機。ネット無し。他の衣類と一緒に洗濯。洗剤は蛍光増白剤あり(アタックZERO)。 干し方:天日干し。 色落ち進度は40%程度(古沢主観)。 天井のパーツはきれいなサークルの形状を維持。 縮みは少し入っていて、新品の状態と比べると一回り弱は小さくなっています。 Mデザイナーは成人男性としては、頭囲が比較的小さい方(57.5㎝程度)なので、その影響もあるかもしれません。 薄っすら表れてきているタテ落ちと、円の縁に見えるシワ状のアタリがいい感じです。 革パッチはかなり硬化が進み、シワ、捩れもハッキリ出ています。 ロゴのプリントも全く見えません。渋いですね。 ツバの表にもしっかりとタテ落ちが表れています。 また、フロントパネルは2種類のデニムを接いでいるのですが、正面向かって左が14.3oz、右が16ozです。 ちなみにツバの表地は16oz、裏地は14.3ozのデニムを使っています。 16ozのデニムの方がタテ落ちが表れやすいようです。 ちなみにちなみに、フロントのコシ部分のパーツは左が16oz、右が14.3ozのデニムを使用しています。 前述の2名の0004では、使用されているデニムの違いによって表れるコントラストは僅かにしか分かりませんでした。 ここまで退色が進むと、ハッキリと表れ、表情に深みが増します。 14.3ozデニムは、まだタテ落ちこそハッキリとは出ませんが、 フロントパネルの端から中心に向かって稲妻のように走るシワのアタリが興味深いです。 おそらく、前頭部からおでこに沿ってアーチ状にクセが付いたことが影響しているのではないでしょうか。 そのクセのまま、洗濯機に投げ込まれ、洗われることが繰り返され、アタリが出たと推察します。 サイドからばバックにかけてのパーツもしっかりタテ落ちが出ています。 それもそのはず、この部分のデニムも16ozです。 このデニムのタテ落ちは本当に見事ですね。 また、スリットを中心にして、後頭部に沿った折りジワが入っています。 もっと退色が進めば、はっきりとヒゲのような色落ちになるのかも。 Mデザイナーの0004は、このまま色落ちが進めば、どんな雰囲気になるのか見物です。 何も気にせず、ガンガン使って、ガンガン洗う。 炭鉱夫の作業着が起源のデニムには、こうした本来の扱い方によって表れる味わいがあるのだと、改めて再確認できました。 ■さいごに■ 三者三様のエイジング、いかがだったでしょうか。 着用期間はほぼ一緒、着用頻度にこそ僅かに違いはありますが、大きな差ではありません。 着用者自身の頭の形や被り方のクセ、洗濯の方法で、ここまでの違いが表れるのですから、デニムは本当に面白い。 今回は色落ちやシルエットに傾倒したレポートになりましたが、GTIS.のデニムは全て旧式力織機で織られたセルビッジデニムです。 どの帽子にも、セルビッジ(耳)デニムの誇りを示す意味で、デザインアクセントに取り入れています。 ジーンズやジャケットとは違う、新しいデニムとの付き合い方を体感するにも、「デニム帽子」はおすすめです。 1日1日では分かりづらいかもしれませんが、着実に、確実に、一歩一歩成長していくデニム。 人と一緒に歴史を刻むことのできる数少ない衣服だと思います。 あなたらしいデニムの楽しみ方を是非、GTIS.で見つけてもらいたいです。 ご精読ありがとうございました。
2020-12-26 01:11:50
スタッフルーム | コメント(0)